【中国文学専攻とは】
中国――この広大な隣国に対して、皆さんはどのようなイメージを持っているでしょうか。
四千年の悠久の歴史、万里の長城、長江・黄河、天安門広場、そして十三億の人民等々・・・、まずはその時間的・空間的な圧倒的スケールを挙げる人は多いでしょう。
一方、7パーセントを越す急速な経済成長と技術革新は日本をふくむ進諸国にも多大な影響を及ぼし、経済における競争相手として、また巨大マーケットとして、中国の存在感はわたしたちの日常のなかで日に日に大きくなっているという実感を指摘する人も、また少なくないはずです。
過去の歴史と現在、この両者が渾然一体となって躍動を続ける国――中国は、今もっともホットな地域のひとつといえるでしょう。宇宙都市のような摩天楼が建ち並ぶなか、レトロな歴史的建造物が混じり合いつつ不思議な調和を見せる中国一の経済都市・上海の景観は、まさにこうした中国の縮図であるかもしれません。
中国文学専攻は「古典文学」「現代文学」「語学」を三本の柱としながらも、これらに限定することなく歴史・思想・文化一般等をふくめて古代から現代まで、あらゆるジャンルにおける中国の文化を研究対象としています。最近海外でも評価の高い中国映画、あるいは音楽、演劇、料理といったサブカルチャー、また台湾や香港はもちろんですが、韓国やベトナム等の「漢字文化圏」に関心を持つ人も歓迎します。
中国文学専攻に入るための唯一の条件は中国語学習歴があることです。専攻進学段階におけるレベルは問いません。しかしいったん専攻に進んだ後は、中国語習得に大いに励んでください。文化への理解を深めるには言葉の理解が大きな鍵となるのはいうまでもありません。のみならず、将来のキャリア構築の片腕としての中国語習得をわたしたちは奨励し、応援します。
カリキュラムには中国人講師による少人数での会話授業も充分に用意されているので、実践的語学力を身につけたい学生は積極的に参加し活用しましょう。時代・分野を問わず「中国」に興味を持ち、積極的に関わり合いたいという意欲的な学生を、わたしたちは望みます。
卒業生の進路は多彩で、ことに近年では社会における中国語の需要を反映して語学力を生かした就職も多くなっています。また、北京・上海・台湾ほか中国語圏の主要都市への研修旅行が実施されることもあり、語学の実践訓練の場として、また学年の垣根を越えた親睦の場として、多くの学生が参加しています。
「専攻案内」より

南京・燕子磯(えんしき)から望む長江
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